Alan Rickman

Alan Rickman 「チャーリー・ローズ・ショー」インタビュービデオを
ヒロミ様の翻訳により掲載することが出来ました。
いつも本当にありがとうございます!

「チャーリー・ローズ・ショー」インタビュービデオは
英語で字幕も無いビデオですが、この翻訳と照らし合わせて見ることで
意味が分かると思います!
ビデオをお持ちでない皆さんも、貴重なアラン・リックマン氏の
インタビューですので御興味のある方は御一読を!(^^)




「チャーリー・ローズ.ショー」インタビュー・第1回
2002年7月7日放送

チャーリー.ローズ: 以下CR:ホスト
アラン.リックマン: 以下AR:ゲスト

CR: 今夜のゲストはアラン.リックマンさんです。俳優としての出発は、
ロンドンの舞台からでした。そして映画「ダイハード」で
ブルース・ウイルスと共演し、ハリウッド・デビューを果たしました。
「ダイハード」でもそうでしたが、最近では「ハリー・ポッターと賢者の石」で、
再び悪役を演じています。
雑誌「ニュー.リパブリック」は彼のことを「怖さの中に、コミカルな部分も
出せる悪役」と評しています。リックマンさんは現在、
ブロード.ウエーの舞台「私生活」でエリオット・チェイス役を上演中。
この作品は、トニー賞の最優秀リバイバル賞を受賞しました。
この舞台がリックマンさんの、初のコメディ主演となります。
その舞台の一場面です。
(VTR挿入)
初めてのご出演、嬉しく思います。ようこそおいで下さいました。

AR: こちらこそ。ありがとうございます。

CR: この舞台「私生活」は、ロマンチック・コメディの中で
どの辺に位置していると思いますか?上のほうですか?

AR: そうですねえ、リハーサルで、本番に向けてのいわゆる形作り、
骨格を作っていく訳ですが、この作品はものすごく要求が厳しくて、
まるで一度に3つの作品を演じている感じですね。
第一幕はルネサンス調のコメディ、第2幕はチェーホフの芝居に早代わり、
で、最後の第3幕はフェドーの芝居になる、というように。
(作者の)ノエル.カワードは、これら3つのリズムや特徴を
とても高く評価していますが。

CR: なるほど。で、カワード氏はこの作品を、3-4日で書き上げたみたいですね。

AR: 早かったと思います。驚異的ですね。

CR: ホントに早い。それで今あなたがおっしゃったように、この作品が
チェーホフとか、あらゆる側面を満たしているのなら、まさに驚きです。

AR: 最高傑作ですよ。
でも最初は皆、何も知識がないまま素直に入っていったんです。
僕もこの作品は一度しか見たことがなかった。
(共演の)リンジーがこの作品を見たことがあったかどうかは、
分りませんが。(演出家)ハワード・デービスは演出の依頼が来たとき、
最初は断ったんですよ。「ノエル.カワード作品はやりたくない」って。
僕自身、ノエル.カワードの作品に出たいかどうか、定かじゃなかった。
優秀なプロデューサーが、デービスに「(「私生活」)読んだことあるの?」
と聞いたら、彼の返事は「読んだことない」。
で、プロデューサーが「読んで欲しいんだけど」って。

CR: へえ。

AR: で、彼は読んだ。そして、そこで新鮮なドラマを発見し、好きになった。
ここからすべてが始まったんです。

CR: 新鮮なドラマを発見した・・・

AR: あくまでもデービスにとってはね。

CR: なるほど、彼にとっては新鮮だったんですね。デービスさんは
今までに全然「私生活」を読んだことがなかったから、そういう意味で
新鮮だったのかな?それとも、過去に上演された「私生活」では
やっていなかった新しいアイデアを盛り込みたい、という意味で新鮮だったのかな?

AR: 両方ありますね。この芝居は「啓示的」と批評されたけれど、
その訳は僕らがこの芝居の価値を額面どおりに取り入れているからです。
カクテル.グラスで大げさに乾杯なんかしないし、わざとらしいスピーチもない。

CR;そうですね。

AR: この芝居の本来の価値を、そのまま取り入れている。それを踏まえると、
この作者が大変に知恵があり、同情心に溢れ、かつメランコリーであることが
分かるんです。

CR: それにウイットもある。

AR: 信じられないウイットがあるけど、面白い。
そしてハワードは、そういうところをうまく演出するのが上手い。
リハーサルでリンジーと僕が真面目にやればやる程、彼は沢山笑ってた。
それがこの芝居の特徴となっていきましたね。

CR: そうですね。でも「私生活」が他の芝居と全然違うのはなぜでしょう?
この解釈で見えてくるものは何でしょう?

AR: 僕は、観客がアマンダのことを好意的に見ていると思いたいんですが。
でもこの芝居の問題点は、主人公の二人が、仕事なんかしなくても全然生活に
困っていないことで、その点で観客は二人の悩みに同情しにくい。

CR: そうですね。

AR: 僕らが見つけたのは、二人のもろい点だと思いたいですね。
そうすれば観客は、二人のことを少しは好意的に見てくれるでしょうね。

CR: では彼(エリオット)の弱点は何でしょう?

AR: 彼の考えていることは全部お見通し、と言って、彼女はいつも
彼の3歩先を歩いている。それが(彼には)ものすごくイライラする。
それに、11歳の子供みたいな大人の男を演じることは、同じ大人の男として、
嬉しいことですよ。

CR: ホント?

AR: ええ。子供を演じているんですから。

《以降、次回・・・・)
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